お子様の初めての園生活。生まれてから今までゆったりと過ごしていたおうち時間とはガラリと変わる生活に、保護者の皆さんも不安になってしまいますよね。
現役保育士ママの私もこれまで何度も入園前面談を行ってきましたが、「完母だから園でミルクが飲めるか心配」「風邪などを頻繁にもらったらどうしよう」など、数々の不安を聞いてきました。
私もわが子の入園前は、不安で仕方なかったのでお気持ちとってもわかります。
お子さんがスムーズに園生活に慣れるため、急なトラブルにも落ち着いて対応するためにも、シュミレーションや家族間での打ち合わせはとても大切です。
今回は、お子さんが0歳児クラスへの入園を控えている方にむけて、残りの期間でやっておくと良い事、家族間で決めておくべき事をお伝えします!
この記事を読むことで新生活のイメージを掴み、不安から安心へと気持ちを変えていきましょう。
実体験や、今まで見てきた新入園児さんの例を交えながらお伝えしていくので参考にして下さい♬
入園前にやっておくとよい事
0歳児のお子さんが園生活が始まった際に大きく戸惑わないために、入園までにやっておきたいことはこちらです。
①保育園の生活リズムで過ごしてみる
②保育園で使用している哺乳瓶、ミルクに慣らしておく
③保育園に持っていくシーツ・タオルケットを使う
保育園の生活リズムで過ごしてみる
0歳児クラスの1日のタイムスケジュールは以下の通りです! 園によって多少違いはありますが大きくかわることはないでしょう。
7:00~ 順次登園・合同保育
8:30~9:30 自由遊び・午前寝(必要な子のみ)
9:30~10:30 お散歩・室内遊び
10:45~11:30 離乳食・ミルク
11:30~15:00 お昼寝・順次目覚め
15:30~16:00 おやつ・ミルク
16:00~17:00 自由遊び・ふれあい遊び
17:00~ 順次降園
●登園時間に合わせた起床に慣れよう
入園後は「目覚めるまで寝かせておいてあげよう」とはいかなくなりますよね。突然に起床時間を大きく変えることはお子さんにとってもストレスかつ体力的にも疲れが出てしまいます。入園までの期間で少しずつ起床時間を早めていき、生活リズムを作っていくのがベストです。さらに、保育園が始まったら朝の準備がバタバタ…。「出発しようと思ったらうんちしちゃった!」「吐き戻しでまたお着替え!」と最初のうちは慌てて園に連絡をする保護者の方、とっても多いです。
復帰直後の遅刻って気まずいですよね…私も何度も慌てた経験あります!
ママ、パパはお子さんより先に起きて自分の準備を済ませておくのがカギ!
●お昼ご飯ってこんなに早い時間なの?
「おうちでは12時頃に離乳食を食べさせていました!」と園のリズムとの差に不安を持つ保護者の方、結構多いです。結論から言うと、あまり心配しすぎる必要はありません。保育士さんは保護者の方が記入してきた連絡帳を見て一人ひとりの朝のミルク、朝食時間をチェックしています。さらに「この子はお腹がすいて泣いているかもしれない、先に食べさせよう」「この子はまだ遊びたそうだな」などど子どもの様子から判断し、食べる順番を決めています。可能であればお家でも10時半~11時半の間で離乳食の時間を作りましょう!
●こんなに長い時間お昼寝できるかしら…
うちの子30分しか寝ないけど…起きちゃったらどうするのかな?なんて疑問を持つ方もいますよね。
これはあくまでも”お昼寝”として設けられた時間です。無理に寝かせたり、この時間内は寝ていないといけない、というわけではありません。目覚めた子から順番に、活動スペースでゆったりと過ごします。
保育園で使用している哺乳瓶、ミルクに慣らしておく
「うちの子はミルク大好きだから園でも飲めるはず」と思う方、実は園でミルクを飲むというのは園での第一ミッションのようなもの。人見知りや緊張からミルクを飲めるようになるまでに時間がかかる子って実は多いのです。お子さんが少しでも”いつもといっしょ”という安心感が持てるよう、園で使用しているミルクと哺乳瓶の練習をしておきましょう。
面談の時に園で使っている哺乳瓶とミルクを聞いておくと良いですね♬
完母で過ごしてきた赤ちゃんは、シリコン乳首になれるまでに少し時間がかかります。また、ママはおっぱいが出ると分かっていてなかなか飲んでくれない場合も。そんな場合は、パパやおばあちゃん、身近な親族からミルクを飲ませてもらう経験をしておくと良いですよ。
●ミルクが飲めなかったらそのままお迎えまで過ごすの?
もちろんそんなことはありません。少しずつ園の環境に慣らしていく、そのための慣らし保育です。ミルクが飲めたら次はお昼寝まで…とその子のペースに合わせて保育時間を延ばしていくので安心してくださいね。ミルクや麦茶が一口もとれない…という時は、脱水症状となる心配もありますので、園からお迎え要請の連絡があるという事を頭に入れておきましょう。
保育園に持っていくシーツ・タオルケットを使う
お家で使っている物、お家の匂い、見覚えのある物ってすごく安心するんですよね。大人でも初めての職場に行ったら、今まで使ってきたものを持ってると安心する、そんな気持ちになるのではないでしょうか。シーツと掛け布団(タオルケット)の用意ができたら、入園までの期間はお昼寝時に使ってみてください。何度か使いながらお洗濯をしていくうちに、かぎ慣れた安心できる匂いもつくはずです。
私が以前1歳児の担任をしていた時、眠たいのにどうしても寝られず泣き続ける子がいたんです。3か月ほどその様子でしたが、週末も園のお布団を使ってもらうようお願いしました。するとそのタオルがあることで少しずつ園でも安心して眠れるようになり、私もホッとしました。
安心できるものって、お子さんにとって”お守り的存在”になるのです。
家族間で決めておくべき事
入園前に家族間で必ず決めて置きたいことは以下の3つです。
①送り迎えの担当を分担する
②急なお迎え要請の対応と緊急連絡先
③震災時の夫婦の動きとシュミレーション
送り迎えの担当を分担する
保育契約時間とは、保護者の通勤時間+勤務時間で決まる園がほとんど(園独自のルールがある場合もあります)。送り迎えは保育園の開園時間と契約時間を照らし合わせながら、誰が担当するか決めましょう。
朝はその日のお着替え準備やシーツのセットなどする事が沢山です。余裕をもって出発することをお勧めします!
●毎日同じ人が送り迎えしないとダメなの?
そんなことはありません。しかし、毎日登園時間に1.2時間も差があると生活リズムがなかなか整いませんよね。”基本は誰が”と決めて置くと良いでしょう。
急なお迎え要請の対応と緊急連絡先
集団生活を始めたばかりの頃は抵抗力も弱いため、風邪や感染症をもらいやすく「お熱があるので迎えに来てください」といった連絡が度々くることが予想されます。突然のお迎え要請に慌てないよう、誰に連絡をしてもらうのか、どうしてもすぐに迎えに行けない場合はどうするのか決めておきましょう。
●どの順番に電話がかかってくるの?
入園児に緊急連絡先を提出しますが、その際に第1連絡先から優先順位を記入します(1.母携帯 2.父携帯 3.母職場など)。保育士さんは、第1連絡先から順に連絡をしていきます。勤務中携帯を持ち歩いていない方は第1連絡先から職場と記入している方が多いですよ。
「職場に直で電話をくれたほうが帰りやすいんです」とおっしゃるかたもいました!
第1連絡先に電話をしても繋がらない場合は基本的に折り返しを待ちますが、熱が高いなど急を要する場合は第3、第4…と順を追って繋がるまでかけていきます(園によっては最初から折り返しを待たずにかけていく方針の場合もあります!)。
震災時の夫婦の動きとシュミレーション
震災は必ずしも家族が揃っている時に起こるとは限りません。保育園では、もしもの時に備えて毎月避難訓練、年1回は引き渡し訓練を行っています。子どもを保育園に預けている時に”もしも”の事態が起こった際、どう動いたらいいのか、夫婦で話し合うことはとても重要です。
●「ママが・パパがお迎えに行ってるはず」という思い込みは危険!
「いつもお迎えはママだから」「早退して迎えに行ってるだろう」という思い込みは大変危険です。電車通勤や職種によってはすぐに職場を離れられないことも。電話がつながらない、連絡が取れない場合は互いにお迎えに向かう→避難場所など家族の待ち合わせ場所へなど、夫婦間でのルールを決めて置きましょう。
●必ずしも保育園に迎えに行けばいいとは限らない!?
地震の場合は近くの広場に避難したり、川や海が近ければ高い場所に避難したりと、必ずしも園にいるとは限らないという事を忘れてはいけません。とはいえ、園に電話をしたところで職員は子どもの命を守ることに必死。電話には出られない上に保護者からの連絡が殺到することが予想できます。
園によって災害時の連絡初段は様々です!災害時の連絡手段については必ず確認しておきましょう!
連絡手段にホームページの伝言板を使う、専用ダイヤルに園側がメッセージを入れ保護者が確認するなどといった手段をとっている保育園もあります。園のしおりにマニュアルが記載されていると思いますが、書いていない場合は保育士さんや園長先生に聞いてみましょう。万が一決まっていないといった場合は、子どもを守る大切なことなので検討してもらうよう依頼する事をお勧めします!
引き渡し訓練にも、きちんとシュミレーションをしながら参加してくださいね。
まとめ
0歳児クラスに入園するお子さんが慣らしておきたいこと、保護者のかたが決めておくべき事をお伝えしました。
「大変そう…」「入園までにできるかしら」と感じたかたもいるかもしれません。紹介した内容はあくまで「やっておくとよいこと」です。慣らし保育はお子さんのペースに合わせて進め、保育士さんとの愛着関係がうまく築いていけるよう見守っていきましょう。
また、お子さんが保育園に慣れる秘訣はママやパパとの帰宅後のスキンシップです。泣いているわが子を先生に引き渡すのは心苦しく、離れがたい気持ちもよくわかります。帰宅後は「早くご飯にしなきゃ!」なんて気持ちは捨てて、「頑張ってくれてありがとう」「ママはあなたの事が大好き!会いたかった!」と、素直な思いを伝えながらお子さんの気が済むまでギューっと抱きしめてあげてください。
慣れるまでの間、ご飯は冷食でいいのです!帰宅後のハグ、それ以上に大切なことはありません!
お子さんや保護者の方にとって素晴らしい出会いが待っている事を祈っています☆
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